横浜市都筑区中川の小児科・小児神経内科

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入眠困難・睡眠障害の相談

発達特性のあるお子さんの「寝つけない・眠りが浅い」
― 入眠困難・睡眠障害の相談

夜なかなか寝つけない子どもと寄り添う保護者のやさしいイラスト

「毎晩、寝かしつけに何時間もかかる」「夜中に何度も起きる」「朝起きられず生活リズムが崩れている」――
自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)など発達特性のあるお子さんでは、こうした睡眠の悩みがとても多くみられます。
これは育て方やしつけの問題ではなく、神経の発達に関連した背景があることがわかっています。
ハリーこどもクリニックでは、小児神経を専門とする立場から、お子さん一人ひとりの睡眠の困りごとを一緒に考えます。

発達特性のある子に睡眠の問題が多いのは「気のせい」ではありません

睡眠の問題は、定型発達のお子さんでは5〜9%程度とされますが、発達特性のあるお子さんでははるかに高い頻度でみられます。

5〜9%定型発達のお子さん
約50%以上自閉スペクトラム症(ASD)
高頻度注意欠如・多動症(ADHD)

「うちの子だけがどうして」と感じて孤独になりやすいテーマですが、発達特性のあるお子さんにとって睡眠の困りごとは決して珍しいものではありません。
まずはそのことを知っていただくだけでも、保護者の方の気持ちが少し軽くなることがあります。

なぜ眠りにくいのか ― 神経学的な背景

体内時計とメラトニン分泌のリズムをやさしく示した図解イラスト

体内時計(概日リズム)とメラトニンの関係のイメージ

体内時計とメラトニンのリズムの乱れ

眠りへ導くホルモン「メラトニン」は、本来は夜になると分泌が高まります。
ASDのお子さんでは、このメラトニンの分泌リズムが乱れやすいことが報告されており、「夜になっても眠るスイッチが入りにくい」状態が起こりやすくなります。

感覚の特性・こだわり

光・音・肌ざわりなどへの感覚過敏や、入眠前の手順へのこだわりが、寝つきを妨げることがあります。

ADHDに伴う入眠困難・リズムの後退

ADHDのお子さんでは、頭が冴えて寝つけない、就寝・起床の時間がだんだん後ろにずれていく(概日リズムの後退)といったパターンがみられることがあります。

こうした背景は「本人の努力不足」や「保護者の関わり方が悪いから」ではありません。
神経発達の特性に根ざした生理的な現象として理解することが、対応の第一歩になります。

まず大切なのは、薬ではなく「眠れる環境づくり」

規則正しい就寝・暗く静かな寝室・就寝前の読み聞かせなど睡眠衛生のポイントを並べたイラスト

睡眠の困りごとへの対応は、生活の工夫(睡眠衛生)と行動面の調整から始めるのが基本です。
お薬を使う場合でも、この土台づくりを行ったうえで検討します。ご家庭で取り組みやすいポイントを挙げます。

  • 就寝時刻と起床時刻を、できるだけ毎日そろえる(休日も大きくずらさない)
  • 就寝20〜30分前から、入浴・読み聞かせ・静かな音楽などの「入眠のルーティン」をつくる
  • 寝室は暗く静かに。室温は24℃以下を目安に快適に整える
  • 就寝の1〜2時間前は、強い光・スマホ・タブレット・テレビを控える
  • 夕方以降のカフェイン(ココア・チョコ・お茶など)や、就寝直前の食事を避ける
  • 日中はしっかり体を動かし、朝は太陽の光を浴びて体内時計を整える

これらは一度に全部を完璧にする必要はありません。お子さんの特性に合わせて、続けられそうなものから少しずつ取り入れていきます。
クリニックでは、睡眠の記録(睡眠日誌)をもとに、ご家庭での工夫を一緒に整理します。

専門的な評価で「眠れない理由」を見極めます

一口に「眠れない」と言っても、その背景はさまざまです。診察では、発達特性に伴う入眠困難かどうかに加えて、次のような他の原因がないかも確認します。

  • 大きないびき・睡眠中の呼吸の乱れ(睡眠時無呼吸 ― 必要に応じて耳鼻科と連携)
  • 脚のむずむず感で眠れない(むずむず脚症候群)や、鉄分の不足
  • 不安・緊張など心理的な要因、生活リズムの乱れ

小児神経を専門とする立場から、睡眠の問題を多角的に評価し、お子さんに合った対応を考えます。

お薬による治療について(必要な場合)

生活の工夫で十分に改善しない入眠困難に対しては、お薬を検討することがあります。
神経発達症に伴う入眠困難に用いられるお薬として、メラトニン製剤(メラトベル®)があります。

メラトニン製剤(メラトベル®)の基本情報

  • 効能・効果:小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善
  • 対象年齢:6歳〜15歳(6歳未満・16歳以上は有効性・安全性が確立していません)
  • 使い方の目安:1日1回、就寝前に服用。症状に応じて調整します(添付文書上の上限あり)。食事と同時・食直後の服用は避けることが望ましいとされています。
  • 位置づけ:睡眠衛生指導や行動面の調整を行ったうえで使用を検討します。

海外の臨床試験では、ASDのお子さんの不眠に対する有効性と長期使用での安全性が報告されています。
お薬の適否・量は、お子さんの状態を診察したうえで個別に判断します。

お薬は「飲めば必ず眠れる」というものではなく、生活の工夫と組み合わせて使うものです。
効果やご心配な点は診察時に丁寧にご説明し、ご家族と相談しながら進めます。

院長紹介 ― 小児神経を専門とする小児科医が診ます

ハリーこどもクリニック理事長 伊藤正範医師

理事長・院長 伊藤 正範(いとう まさのり)

日本小児神経学会 小児神経専門医
日本小児科学会 小児科専門医・指導医
日本てんかん学会 てんかん専門医・指導医

小児神経を専門とする小児科医として、発達やてんかんの診療に携わってきました。
神経の発達と睡眠は深く関わっており、発達特性に伴う睡眠の問題を、神経・発達の視点から丁寧に診療します。
「相談していいのかわからない」という段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。

よくあるご質問

Q. 6歳未満ですが相談できますか?
はい、ご相談いただけます。6歳未満のお子さんのお薬には制限がありますが、小児神経を専門とする知見から、お薬以外の工夫(睡眠環境の調整など)も含め、お子さんの年齢や発達段階に合わせた最適な対応を一緒に考えていきます。
Q. 特殊な疾患・てんかんなどを持っていますが診てもらえますか?
はい。基礎疾患や遺伝的な背景をお持ちのお子さんの睡眠問題についても、小児神経専門医としてしっかりと背景を評価し、一人ひとりの状態に応じた診療を行います。
Q. すぐにお薬が出ますか?
まずは睡眠の状況をうかがい、生活面の工夫から一緒に始めます。其の上で、お薬は必要と判断した場合に、ご相談のうえで検討します。
Q. 発達の診断がまだですが相談できますか?
はい。睡眠の困りごとを入り口に、発達面についても一緒に考えていくことができます。

寝つけない・眠りが浅いといった睡眠のお悩みは、
ハリーこどもクリニックにご相談ください。

診察のご予約・お問い合わせ

※本ページは、発達特性に伴う睡眠の問題に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。
症状や治療方針はお子さん一人ひとりで異なります。お薬の使用可否・用量は診察のうえ個別に判断します。
記載の医薬品情報は添付文書等に基づきますが、詳細はご来院時にご説明します。ご不明な点はお問い合わせください。
医療法人社団ヨツユビ会 ハリーこどもクリニック
〒224-0001 神奈川県横浜市都筑区中川1-21-20
公式サイト:https://harichildrenclinic.com

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