赤ちゃんの頭の形外来
後頭部の絶壁、向き癖、斜頭症、健診で頭の形や頭囲を指摘された——。
専門医が頭蓋形態と発達を総合的に評価し、ご家族と一緒に最適な選択肢を考えます。
当院の頭の形外来 3つの特徴
頭の形だけが目的ではなく、お子さまの発達全体を見渡しながら、最適なケアをご提案します。
小児神経専門医が
頭の形と発達を同時に評価
ヘルメット治療を扱う多くの施設は脳神経外科・形成外科が中心ですが、当院では小児神経学会専門医が、頭蓋形態だけでなく、向き癖・首の動き・神経学的所見・発達経過まで含めて総合的に診察します。
土・日・祝も診療
共働き家庭にもやさしい
ヘルメット治療は装着開始から数か月、定期的な通院が必要です。当院は土日祝も診療しているため、平日にお仕事をされているご家庭でも継続的なフォローアップが可能です。
※十分な時間を確保するため、初診は月・水・金の午前、木曜の午後でお願いしております。
国産オーダーメイド
ベビーバンドを採用
日本製・3Dプリンタ製のオーダーメイドヘルメット「ベビーバンド」(株式会社Berry)を採用。Nagano N et al. (J Clin Med 2024) の国内多施設研究で有効性と安全性が報告されています。
こんなお悩み、
抱えていませんか?
赤ちゃんの頭の形のゆがみは、決して珍しいものではありません。「気にしすぎかな」と思う前に、まずはご相談ください。
- 後頭部が平らに見える
- 頭が斜めにゆがんでいる
- いつも同じ向きばかり向く
- 耳の位置が左右でずれている
- 頭が大きいと言われた
- 健診で指摘された
- 平日は仕事で受診できない
- セカンドオピニオンを聞きたい
ヘルメット治療を選択肢に入れる場合、効果が最も期待できるのは生後3〜6か月で開始するケースです。早期に評価することで、体位指導など治療を行わない選択肢の効果も最大化できます。迷っている段階でも、お気軽にご相談ください。

赤ちゃんの頭の形のゆがみとは
頭蓋形態のゆがみには、いくつかの種類があります。多くは寝る向きの偏りなど生活姿勢に由来する「位置的頭蓋変形症」ですが、まれに病的な変形が隠れていることもあり、専門医による見極めが重要です。

斜頭症
しゃとうしょう/Plagiocephaly
頭の一方が平らに潰れ、対角線方向にゆがんだ状態。上から見ると平行四辺形のように見え、耳の位置や額のふくらみが左右で違ってくることがあります。向き癖や筋性斜頸が背景にあることが多く、最も頻度の高い変形です。

短頭症
たんとうしょう/Brachycephaly
後頭部全体が平らに潰れ、横幅に対して前後が短くなった状態。いわゆる「絶壁頭」です。乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため仰向け寝が推奨されるようになり、近年増加傾向にあります。

大頭症
だいとうしょう/Macrocephaly
頭囲が同月齢・同性別の平均より大きい状態。多くは良性家族性大頭症(ご家族の頭が大きい体質)ですが、まれに水頭症や発達に関わる疾患が背景にあることも。小児神経専門医による評価が重要です。
病的な頭蓋変形「頭蓋骨早期癒合症」との見分け
頭蓋骨早期癒合症(とうがいこつそうきゆごうしょう/craniosynostosis)は、頭蓋骨の縫合線が通常より早く閉じてしまう病気で、約2,000〜2,500人に1人の頻度で発生します。自然には改善せず、放置すると変形が固定・進行する点で、位置的頭蓋変形症(向き癖などによるゆがみ)とは根本的に異なります。
多くは診察で見分けがつきますが、判断に迷う場合は専門医療機関への紹介を含めて検討します。米国小児科学会(AAP)の最新ガイドラインでも、最初の評価で画像検査(CT等)を行うことは原則推奨されていません。当院では神経学的評価と頭蓋形態の評価を併せて行うことで、不要な被ばくや侵襲的検査を避けつつ、必要なケースを見極めます。
ご家庭でできるセルフチェック
以下の項目を真上・真横からよく見てみましょう。2つ以上当てはまる場合は、生後3〜4か月までの早めの相談をおすすめします。
頭の形のご相談をおすすめします。当院では神経学的評価と頭蓋形態の評価を併せて行い、体位変換指導・理学療法・ヘルメット治療など、お子さまに合った選択肢をご提案します。必ずしも治療が必要というわけではありませんので、安心してご相談ください。
当院での診療の流れ
初診は保険診療です。頭蓋形態評価・ヘルメット治療を希望される場合は、自費診療への切替を改めてご相談します。
Web予約またはお電話
Web予約システムまたはお電話でご予約ください。十分な診察・ご説明の時間を確保するため、初診は【月・水・金 9:00〜12:00 / 木 13:00〜18:00】の枠でお願いしております。
初診・問診・神経学的評価
これまでの経過、出生時の状況、向き癖の有無、ご家族の頭の形などを伺います。小児神経専門医が、頭蓋形態だけでなく頸部の可動性、神経学的所見、発達経過を含めて総合的に評価します。
3Dスキャンによる頭蓋形態評価
ご希望に応じて、非接触の3Dスキャナーで頭の形を精密に計測します。CVAI・CIなど客観的な数値で重症度を評価し、治療方針の判断材料にします。数秒〜数分で完了し、放射線被ばくはありません。
治療方針のご提案
評価結果をもとに、体位変換・タミータイム指導、理学療法、ヘルメット治療の選択肢を、メリット・限界・費用とあわせてご説明します。「治療を選ばない」という選択肢も含めてご家族と一緒に考えます。
採型・ヘルメット製作
ヘルメット治療を選択された場合、3Dスキャンデータをもとにオーダーメイドで製作します(製作期間 約3週間)。完成後にフィッティングを行い、装着方法・ご家庭でのケアを丁寧にご説明します。
定期診察・フォローアップ
通常1〜2か月ごとに来院いただき、頭の形の変化を計測し、ヘルメットを調整します。フォローアップは土日を含め、診療日であればいつでもご予約いただけます。専用アプリで治療経過の3Dデータをご確認いただけます。
治療の選択肢
ヘルメット治療だけが選択肢ではありません。赤ちゃんの月齢・変形の程度・背景にある原因によって、最適なケアは異なります。
※ 米国小児科学会(AAP)2020年版臨床報告:「多くの位置的頭蓋変形は体位変換と必要に応じた理学療法で対応可能。中等度〜重度で保存的ケアに反応しない場合に、5〜6か月頃ヘルメット治療を検討する」
ヘルメット治療「ベビーバンド」について
当院では、株式会社Berryが製造販売するオーダーメイド・ヘルメット
「ベビーバンド」(医療機器承認)を採用しています。

日本人乳児の頭蓋形態に合わせて開発された国産ヘルメットで、3Dプリンタで一人ひとりの頭の形にあわせてオーダーメイド製作されます。2025年7月時点で全国38都道府県・180を超える医療機関で導入されており、Nagano N et al. (J Clin Med 2024) の国内多施設研究では、全重症度群で有意な改善と高い安全性が報告されました。詳しい製品情報は ベビーバンド公式サイト をご覧ください。


治療の仕組み
頭を締め付けて形を整えるのではなく、頭蓋骨が成長する方向をコントロールする治療です。変形が強い部分(長軸方向)にはヘルメットを密着させて成長を待機させ、平坦になっている部分(短軸方向)には余白を設けて、その方向への成長を促します。

ベビーバンドの特徴
01
3Dプリンタ製
完全オーダーメイド
3Dスキャンで採型したデータをもとに、お子さま専用のヘルメットを製作。日本人乳児の頭の形に合わせて設計されています。
02
豊富なデザイン
選ぶ楽しみも
恐竜柄・花柄・無地など、お子さまや保護者の好みに合わせて選べる豊富なデザイン。治療期間を前向きに過ごせます。
03
専用アプリで
治療経過を可視化
治療記録アプリで、3Dデータの変化や次回診察日をご確認いただけます。ご家族と医師で進捗を共有できます。
ベビーバンド(30400BZX00090000)/ベビーバンド2(30400BZX00252000)/ベビーバンド3(30500BZX00071000)
一般的名称:頭蓋形状矯正ヘルメット / クラスII管理医療機器 / 製造販売:株式会社Berry
治療効果のエビデンス
国内多施設研究(Nagano N et al. J Clin Med 2024、n=224名)で報告されたベビーバンド2の治療効果データをご紹介します。
① 重症度別の改善(中等度・重度・最重度)
中等度・重度・最重度のいずれの群でも、治療後にCVAI(頭蓋非対称指数)が有意に改善しました。最重度群では平均15.7 → 6.6、重度群では11.9 → 5.3、中等度群では8.7 → 4.2へと改善し、重症度が高いほど改善幅が大きいことが分かりました(p < 0.001)。

出典:Nagano N et al. J Clin Med. 2024;13(19):5952. © 2024 The Authors. CC BY 4.0 ライセンス下で使用。
② 治療開始時期と効果(7か月未満 vs 7か月以上)
生後7か月未満で治療を開始した群(n=202名)は、平均11.3 → 5.0と大きく改善しました。7か月以上で開始した群(n=22名)でも10.2 → 5.8と有意な改善を示しており(p < 0.001)、開始時期が遅れた場合でも一定の効果が期待できます。早期開始が望ましい一方、月齢が進んでからでも諦める必要はないことが示されています。

出典:Nagano N et al. J Clin Med. 2024;13(19):5952. © 2024 The Authors. CC BY 4.0 ライセンス下で使用。
- 本研究は対照群を含まない観察研究であり、保存療法(自然経過+体位指導)との比較は行われていません。
- RCT(無作為化比較試験)では、ヘルメット治療と保存療法に有意差を認めなかった報告もあります(van Wijk RM et al. BMJ 2014)。当院ではこうした両論を共有した上で、ご家族と治療方針を決定します。
- 治療効果には個人差があります。本データは過去の研究結果であり、当院での個々の治療効果を保証するものではありません。
- 論文中で著者自身が以下の限界を述べています:装着時間の正確な記録は行われていない/治療終了後の再発については未評価/患者・家族満足度の評価は今後の課題。
料金のご案内
初診の診察・神経学的評価は保険診療です。3Dスキャン・ヘルメット治療は自費診療となります。
治療のリスクと限界について
ヘルメット治療を選択される前に、必ずご理解いただきたい内容です。
- 1日23時間の装着が必要です。入浴・スキンケアの時間以外はほぼ装着する必要があり、ご家族のご協力が不可欠です。
- 皮膚トラブル(発赤・かゆみ・あせもなど)が起こることがあります。Nagano N et al. (J Clin Med 2024) のベビーバンド2多施設研究では、装着関連の皮膚発赤は約2.2%に報告されました。多くは清拭・乾燥管理・装着位置の調整で対処可能ですが、症状が強い場合は治療中断を検討します。
- 効果には個人差があります。重症度・開始月齢・装着時間の遵守状況によって改善幅は異なります。
- 完全な左右対称が得られるとは限りません。治療の目標は「医学的・整容的に問題のない範囲まで改善させること」であり、完全な対称性の保証はできません。
- RCT(無作為化比較試験)では治療効果が確認されなかった報告もあります。van Wijk RM et al. (BMJ 2014) は中等度位置的頭蓋変形の乳児を対象としたRCTで、ヘルメット治療と保存療法の間に2歳時の頭蓋形態で有意差なしと報告しました。一方、観察研究のメタアナリシスでは中等症以上での有効性を支持する結果が多く、現在も議論が続いています。
- 軽度の場合、治療せず経過観察するだけで自然に改善することも多くあります。「ヘルメット治療を選ばない」という選択肢も、十分に妥当な医学的判断です。
- 適応外となる場合があります(重度の皮膚疾患、頭蓋骨早期癒合症、12か月以上で頭蓋骨の成長が落ち着いている場合など)。
頭の形外来の予約方法
Web予約システムから、以下の3ステップでご予約いただけます。「頭の形外来」は一般外来の枠でお取りください。

一般外来を選択
Web予約システムを開き、「一般診察」の「次へ」を押します。
予約するを選択
メニューの「予約する」を押し、カレンダーからご希望の日時を選びます。
「頭の形外来」を選択
診療内容の選択欄で「頭の形外来」を選び、そのまま予約を完了してください。
【ご予約枠についてのお願い】
※十分な診察・ご説明の時間を確保するため、初診のご予約は「月・水・金の9:00〜12:00」「木曜の13:00〜18:00」でお願いしております。
※2回目以降のフォローアップ(定期診察)は、土日を含めて当院の診療日であればいつでもご予約いただけます。
※Web予約の際は、診療内容で「頭の形外来」をお選びください。お電話でのご相談・ご予約も承っております。
担当医師
頭の形外来は、院長・伊藤正範(小児神経専門医)が担当します。
伊藤 正範いとう まさのり
ハリーこどもクリニック 院長
- 日本小児科学会 専門医・指導医
- 日本小児神経学会 専門医
- 日本てんかん学会 専門医・指導医
- 医学博士
東京医科大学医学部卒業後、大学病院・三次救急医療センター・国立精神・神経医療研究センターなどで小児神経学・てんかん学を専門に研鑽を積んできました。2023年4月にハリーこどもクリニックを開業。一般小児科診療と並行して、神経発達症・てんかん・筋疾患などの専門外来も行っています。
赤ちゃんの頭の形のご相談は、保護者の方にとって不安を伴うものです。私たちは「治療すべきかどうか」を決める前に、まずお子さまの全体像をご家族と一緒に丁寧に見ていきます。頭蓋形態だけでなく発達・神経学的所見も含めて評価し、ヘルメット治療が最善とは限らない場合は、ためらわず別の選択肢をご提案します。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
赤ちゃんの頭の形のゆがみは、自然に治りますか?
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ヘルメット治療はいつから始められますか?何歳まで効果がありますか?
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ヘルメット治療の費用はいくらかかりますか?保険は使えますか?
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ヘルメットは1日何時間つけるのですか?嫌がりませんか?
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ヘルメットで脳の発達や頭の成長に悪影響はありませんか?
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頭が大きいと言われましたが、心配ですか?
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早産で生まれた子でもヘルメット治療を受けられますか?
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他院で「様子を見て」と言われましたが、本当に大丈夫ですか?
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紹介状は必要ですか?
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土日や祝日でも受診できますか?
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参考文献・出典
本ページの記載は、以下の一次資料に基づいています。
- Nagano N, et al. Therapeutic Effectiveness of a Novel Cranial Remolding Helmet (baby band2) for Positional Plagiocephaly: A Multicenter Clinical Observational Study. J Clin Med. 2024;13(19):5952. PMC
- Dias MS, Samson T, Rizk EB, Governale LS, Richtsmeier JT. Identifying the Misshapen Head: Craniosynostosis and Related Disorders. Pediatrics. 2020;146(3):e2020015511. AAP
- Collett BR, Wallace ER, Kartin D, Cunningham ML, Speltz ML. Cognitive Outcomes and Positional Plagiocephaly. Pediatrics. 2019;143(2):e20182373.
- Miyabayashi H, Nagano N, Kato R, et al. Reference Values for Cranial Morphology Based on Three-dimensional Scan Analysis in 1-month-old Healthy Infants in Japan. Neurol Med Chir (Tokyo). 2022;62(5):246-253.
- van Wijk RM, et al. Helmet therapy in infants with positional skull deformation: randomised controlled trial. BMJ. 2014;348:g2741.
- 厚生労働省 医療機器の選定・評価 No.24-19(形状誘導ヘルメット)
- PMDA 医療機器添付文書(ベビーバンド3、承認番号 30500BZX00071000)
- 株式会社Berry 公式サイト https://www.babyband.jp/
まずはお気軽にご相談ください
「治療が必要かどうか分からない」「セカンドオピニオンが聞きたい」
どんな段階でも歓迎です。
ハリーこどもクリニック
〒224-0001 神奈川県横浜市都筑区中川1-21-20
横浜市営地下鉄ブルーライン「中川駅」徒歩2分
小児科 / 小児神経科 / 土・日・祝日も診療




