🌙 夜尿症(おねしょ)について
お子さまのおねしょでお悩みの方へ
5歳以降のおねしょは治療できる病気です。お子さまとご家族に寄り添った治療をご提供いたします
当院では、「お子さんと、そのご家族」を対象に、夜尿症の診断と治療をご案内しています。
まずは、一般外来で診断やスケジュールをご相談頂き、治療を進めていく形になります。
Web予約から一般外来の予約取得後、フリーコメントに、「夜尿症相談希望」とお書き下さい。
また、受診までに「夜尿症専用の問診票」にご回答下さい。
夜尿症とは
夜尿症とは、5歳以降のお子さまが月1回以上おねしょをし、それが3ヶ月以上続く状態をいいます。5歳未満のお子さまの寝ている間のおしっこは「おねしょ」と呼ばれ、自然な発達過程です。
⚠️ 重要:夜尿症はホルモンや神経の成長の個人差から起こるものであり、お子さまや親御さんの責任ではありません。「どうしておねしょするの!」と叱ってしまうと、お子さまの自尊心を傷つけ、学校生活や友人関係にも悪影響を与える可能性があります。
年齢別夜尿症の頻度
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夜尿症は決して珍しい病気ではありません。適切な診断と治療により、多くのお子さまが改善されています。
下記は一般的な統計データです。お子さま一人ひとりの状況は異なりますので、詳しくは診察時にご相談ください。
夜尿症の頻度
年齢 | 夜尿症の頻度 | 備考 |
5歳 | 15% | 約6-7人に1人 |
7歳 | 10% | 約10人に1人 |
10歳 | 5% | 約20人に1人 |
15歳以上 | 1-2% | 約50-100人に1人 |
つまり、小学1年生のクラスには約3~4人の夜尿症のお子さまがいるということです。決して珍しいことではありません。
夜尿症の原因と分類
🔍 夜尿症の主な原因
夜尿症になる原因は複数あり、多くの場合、以下の要因が組み合わさって起こります:
- 抗利尿ホルモンの分泌不足:夜間に尿量を減らすホルモンが十分分泌されない
- 膀胱機能の未熟:膀胱に尿を十分に溜められない
- 覚醒機能の未熟:膀胱が満杯になっても起きられない
🔍 夜尿症の分類
- 単症候性夜尿症:夜間の尿もれのみで、昼間の症状がない
- 非単症候性夜尿症:夜間の尿もれ + 昼間の尿失禁や頻尿などの症状
主な治療法の種類と詳細
🩹生活指導
期間:約1-2ヶ月
内容:水分制限、排尿習慣の改善、便秘の治療
効果:軽症例では約30-40%で改善
🩹薬物療法(抗利尿ホルモン薬)
回数:1日1回(就寝前)
効果:時間あたりの尿生産量を減少。約60-70%で改善
🩹 薬物療法(抗コリン薬)
回数:1日1-2回
効果:膀胱容量の増加
🩹 行動療法(アラーム療法)
期間:約3-6ヶ月
効果:約70-80%で改善
治療スケジュールの立て方
- 初回受診:詳しい問診・身体診察・検尿・血液検査
- 生活習慣改善・薬物療法:病院を受診される方はすでに生活習慣改善に取り組まれている方も多いため、初回から薬物療法を行うこともあります。
- 1-2ヶ月ごと:治療効果を確認し、調整
- 治療完了:3ヶ月連続で夜尿がなくなることを目標
🏥 夜尿症相談
お一人お一人のお子さまの状況に合わせて、最適な治療プランをご提案いたします
相談時にお持ちいただくもの:
- 母子手帳
- お薬手帳(服用中のお薬がある場合)
- 夜尿の記録(頻度や状況がわかるもの)
- 他院での検査結果(ある場合)
ご注意事項
- 夜尿症の治療には時間がかかることがあります
- お子さまを叱らず、温かく見守ってください
- 治療中は定期的な通院が必要です
- 他の病気が隠れている場合もあるため、初回受診時に検査を行うことがあります。
🌙 夜尿症治療情報
最新の治療情報や生活指導は変化することがあります。
日本夜尿症学会、日本小児泌尿器科学会などの最新ガイドラインも参考にしています。
お子さまが安心して治療を受けられるように
ハリーこどもクリニックが、皆様の夜尿症治療をサポートいたします