小児の便秘症
〜「うんちが出ない」そのつらさ、一緒に解決しましょう〜
「何日もうんちが出ない」「硬くて痛そう」「トイレを怖がる」
子どもの便秘は、ほうっておくと慢性化しやすく、お腹の痛みや食欲不振にもつながります。
当院では、小児科専門医が一人ひとりの状態に合わせた適切な診断と治療を行っています。
「たかが便秘」と思わずに、お気軽にご相談ください。

こんな症状はありませんか?
一つでも当てはまる場合は、便秘症の可能性があります。お気軽にご相談ください。
3日以上うんちが出ない日が続く
出すときに力んで泣いたり、痛そうにする
痛い経験からトイレを我慢してしまう
おなかが膨れていて、痛がることがある
下着が汚れる。わざとではなく、溜まった便が漏れている場合も
便秘が原因で食欲が落ちたり、ぐずりやすくなることもある
小児便秘症とは

「なんとなく出ない」は病気のサインかもしれません
子どもの便秘は、単なる「うんちが出にくい」だけでなく、腸の動きや直腸・肛門の機能に関わる医学的な問題です。放置すると便が直腸に溜まり、腸の感覚が鈍くなって悪循環に陥ります。
以下のうち2項目以上が1ヶ月以上続く場合、機能性便秘症と診断されます。
- 排便回数が週2回以下
- 便を我慢する行動が週1回以上ある
- 排便時の痛みや硬い便が週1回以上ある
- 直腸に大きな便の塊がある
- トイレが詰まるほど太い・大量の便が週1回以上ある
- 便失禁が週1回以上ある(トイレトレーニング後)
治療方針
便秘症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせて行います。
01
生活習慣の改善
食事
食物繊維を多く含む野菜・果物・海藻を積極的に。ヨーグルトなど乳酸菌食品も有効です。
水分
こまめな水分補給が大切です。特に朝起きたらコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。
運動
体を動かすことで腸の動きが活発になります。外遊びやお散歩を毎日の習慣に。
トイレ習慣
食後30分は腸が動きやすい時間帯です。毎食後にトイレに座る習慣をつけましょう。
02
薬物療法
生活改善だけで解消しない場合や、溜まった便を先に出す必要がある場合には薬を使用します。

第一選択薬
モビコール配合内用剤
(ポリエチレングリコール製剤)
腸内の水分を増やして便をやわらかくする
水に溶かして飲む粉薬です。腸から吸収されず、便に水分を引き込むことで自然に近い排便を促します。2歳以上から使用でき、習慣性がないため長期使用も安心です。
- 対象:2歳以上
- 飲み方:水や飲み物に溶かして服用
- 特徴:海外でも広く使われる標準治療薬

定番の緩下薬
酸化マグネシウム
腸内の浸透圧を高めて便をやわらかくする
長年使われてきた安全性の高い薬です。便に水分を引き込み、やわらかくすることで排便を助けます。粉薬・錠剤があり、乳幼児から使用可能です。
- 対象:乳幼児〜
- 飲み方:水分とともに服用
- 特徴:習慣性なし。長期服用可

赤ちゃんから使える
ラクツロース
(モニラック・ラクツロースシロップ)
腸内環境を整えながら便をやわらかくする
甘みのある液状(シロップ)の薬で、新生児・乳児から安心して使用できるのが最大の特長です。腸内で消化・吸収されず、腸内細菌のエサになりながら便を軟化させます。ミルクや離乳食に混ぜやすく、赤ちゃんの便秘治療によく使われます。
- 対象:新生児〜(乳児から使用可)
- 飲み方:シロップ。ミルクや飲み物に混ぜてもOK
- 特徴:甘味があり飲みやすい。腸内環境改善効果も
浣腸(グリセリン浣腸)
大量の便が直腸に詰まっている場合(便塞栓)は、まず浣腸で出し切ることが必要です。初回は院内で行い、その後の維持治療に移行します。
治療の流れ
便秘症の治療は短期間では終わりません。腸の状態を整えながら、段階的に改善を目指します。

STEP 1
初診・評価
問診・触診・必要に応じてエコーで便の溜まり具合を確認。便秘の重症度を評価し、治療方針を決めます。
STEP 2
便塞栓の解除(Disimpaction)
直腸に便が詰まっている場合は、まず浣腸や薬で便を出し切ります。「ゼロリセット」することで薬が効きやすくなります。
STEP 3
維持療法(数ヶ月〜1年以上)
モビコールや酸化マグネシウムで毎日快適に排便できる状態を維持します。生活習慣の改善も並行して行います。
STEP 4
定期フォローアップ
1〜2ヶ月に1回程度受診し、排便状況を確認しながら薬の量を調整します。症状が安定したら減薬・卒業を目指します。
GOAL
薬なしで自然排便へ
腸の機能が回復し、薬なしで毎日快適に排便できるようになることが最終目標です。🎉
便秘症の治療は平均6ヶ月〜2年以上かかることがあります。途中で薬をやめると再発しやすいため、症状が落ち着いても医師の指示のもとで継続することが大切です。
よくあるご質問
毎日出ていれば便秘ではないですか?
必ずしもそうではありません。毎日出ていても、便が硬くて痛い・いきんで苦しそう・お腹が張るといった症状があれば便秘症の可能性があります。排便の「回数」だけでなく「状態」も大切です。
薬を長期間使っても大丈夫ですか?腸が慣れませんか?
モビコール・酸化マグネシウムは習慣性がなく、長期間使用しても問題ありません。むしろ、途中でやめることで再発しやすくなります。腸の機能が十分に回復するまで、根気よく続けることが大切です。
下着が汚れるのは怠けているからですか?
いいえ、違います。「便失禁」は直腸に大量の便が詰まった結果、液状の便が漏れ出てしまう医学的な症状です。お子さんの意志とは無関係です。叱らずに受診してください。
何歳からでも受診できますか?
新生児・乳児から中学生まで対応しています。赤ちゃんのうんちの回数が少ない、母乳・ミルクをよく飲むのに便が出ないといったケースもご相談ください。
ヒルシュスプルング病などの病気と見分けられますか?
はい。問診・腹部診察・腹部X線などを通じて、器質性便秘(腸の形態異常など)の可能性がないか確認します。必要に応じて専門機関への紹介も行います。
気になることがあれば、受診のついでにお気軽にご相談ください。
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