水いぼ用銀イオン配合クリームの販売を開始しました

水いぼ(伝染性軟属腫)は、通常、麻酔テープを使用し、ピンセットでの摘除が標準治療とされています。しかし、この方法では痛みを完全に取り除くことが難しく、治療は苦痛を伴うものとなっています。そこで、数が多い場合や痛みに敏感な患者さんに対して、新たな治療法として銀イオン配合クリーム(3A M-BF CREAM)が採用されています。

銀イオン配合クリームは、強力な抗菌作用を持つ銀イオンが含まれており、人体や動物にとっても安全な成分です。クリームを塗布すると、通常2週間から2か月程度で水いぼが赤く変化し始めます。これは効果が現れてきたサインです。その後、さらに1か月前後で水いぼが徐々に消えていきます。報告によれば、治療開始から平均2〜3か月程度で水いぼを完治させることができるとされています。

従来の治療方法では痛みを伴うため、水いぼが少ない場合には摘除が最も早く効果的な治療法でした。しかし、銀イオン配合クリームの登場により、痛みのない治療法が選択肢として広まりました。特に子供や痛みに敏感な患者さんにとって、銀イオン配合クリームは大変助かる治療法となっています。

銀イオン配合クリームの難点としては、保険適用外であるため、クリームを患者さんにご購入いただく必要があります。
また、水いぼの量や範囲によって必要な本数は異なりますので、治療完了までに必要な本数は確定できません。
しかし、従来の痛みを伴う治療法しかなかった水いぼ治療において、痛みのない選択肢が現れたことは大きな進歩です。治療を行う際に子供たちに痛みを与えることなく、効果的に治療が行えることは医師にとっても大きな利点です。

当院では、麻酔テープを使用した摘除治療も引き続き可能で、摘除は痛みを伴う場合がありますが、水いぼの数が少ない場合や、お子様が摘除に抵抗を示す場合には依然として有効な治療法です。

最後に、新しい治療である、銀イオン配合クリームの効果や安全性については、さらなる研究や臨床試験が必要です。

治療をご希望される場合は、受診時に医師にご相談ください。