人間の脳はコンピュータと同じく、電気信号で体に命令を送っています。特に、命令の中心となる大脳皮質は脳の表面にあるため、体の外からでも、その電気活動を記録することが可能です。その電気活動を記録し解析することを脳波検査と言います。
脳波検査でわかること
脳波検査でわかることは大きく2つあります。コンピュータで例えると
①電気が漏れているところがないか
②ちゃんと動いているか
になります。
①が見られる代表的な疾患がてんかん
②が見られる代表的な疾患が急性脳症です。
図:てんかんで見られる突発波
図:急性脳症で見られる徐波
脳波検査の準備
脳全体の電気活動を記録できるように、頭全体に電極を装着していきます。総合病院等では、電極を一つ一つ装着していくことが多いですが、当院では、お子さんの負担軽減のため、キャップ電極(ウェーブガード® 写真は撮影しないとだめかな)を採用しています。被るだけなので非常に装着が簡便ですが、非常に綺麗に脳波を記録することができます。
検査の流れ
①起きている状態で目を開けたり閉じたりする
②目を閉じて安静にする
③光刺激
④過呼吸
⑤睡眠
⑥起きてから目を閉じたり開けたりする
以上の流れで検査を行っていきます。安静が保てない、指示が通らない、小さいお子さまの場合は、眠たくなるお薬を飲んでから検査を開始し、覚醒時および睡眠時のみの検査を行うこともあります。
検査時間は準備に30分、記録に30分程度、合計1時間ほどで終了します。
当院では検査終了後、すぐに医師が検査記録を読影するため、少しお待ち頂ければ当日中に結果を聞くことが可能です。
睡眠について
てんかんの異常波は、特に入眠時から入眠後早期に出現しやすいという特徴があります。そのため、脳波検査中に眠っていただくことが診断を行う上で非常に大切になります。
そのため、検査当日は早く起床し、昼寝などはせず、眠たい状態で来院してください。